縫い方や補正などのわかりやすい本は?・・・FAQ集

縫い方や型紙補正などのわかりやすい本は?

縫い方の本はけっこうあります。
大きく分けると『ニット用』『布帛用』と考えたほうがいいかと思います。
補正の本は少ないので限定されてしまいますがこれもあります。

たぶんこういった質問をされる人というのは初心者だと思います。
自分がどんな壁にぶち当たるかが未知なので、
色んなことが載っている本のほうが使い勝手が良いでしょう。

星をつけるなら5つ星でお勧めの本だけを紹介しておきます。
買うのなら、永久保存版で長く使える本がいいですから。
アマゾンへのリンクを張ってあります。


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私自身が初心者だった学生の頃に買って便利だった本は次のもの。
古い出版の本ですが、最近の本で1冊でここまで載っている本は無いと思います。

布帛の型紙作成・補正・縫製などを知りたいときに

>>裁ち方・縫い方 質問集
項目数も多いだけに本の厚さは1.4センチほどあり、趣味で縫うのには十分過ぎるほどの濃い内容です。
作図方法の説明もわかりやすく、特に型紙補正については布帛もニットも共通した考え方なので補正を知りたい人にお勧めします。縫製に関しては布帛中心の構成になっています(ニット縫製については1項目のみ)。まずは広く浅く色々な知識を知りたい方へお勧めする本です。

「作図と補正」には60の項目があり、 文化式旧原型をどの順番で線を引くかからはじまり、衿無しや衿の作図方法や、もちろん袖のやスカートなどそれぞれにおいて悩みがちな箇所について、図入りで解説されています。この項目の最後のほうに、体型別(バストが大きい場合など)の原型の補正方法やパンツやジャケット、スカートなどの補正ポイントも図入りで載っています。パンツの補正は勉強になると思いますよ。

「裁ち方と縫い方」には70の項目があり、衿先きをスッキリ尖らせる方法や、ステッチのきれいな入れ方、開き始末の縫い方、シャーリングゴムの縫い方、ネクタイの縫い方まで色々な縫い方について詳しく載っています。

「基礎知識と管理」には9項目あり、布に合った糸と針の選び方、ミシンやアイロンの使い方、接着新の選び方から貼り方などが載っています。
本の詳細


上の本ほどは多岐にわたっては載ってないですが、縫いの基礎を知りたい場合は次がお勧めです。

縫製の基礎を知りたいときに

>>クライ・ムキ 基礎シリーズ
初心者でしたらこの本がお勧めです。大きなカラー写真入りで見ると一発でわかる本です。解説がすごく丁寧で手取り足取り目の前で教えてもらっているような印象です。ミシン糸が生地と違う色で縫ってあるので縫い目もよく見ることができ、写真を見ながら順を追ってやっていけば出来上がってしまいます。

難点があるとしたらカラフル過ぎな点でしょうか。使っている生地がなぜかギンガムチェック、それも黄緑色などでカラフルなのです。本の紙質も良いものを使っているため使い倒しても丈夫ですが、上質ゆえに紙の表面に光沢があり長時間見ていると目が疲れるのです。乱視の人は明るすぎるところでは見ないほうがいいと思います。乱視の私ならではの難点ですがご参考に。
本の詳細


ニットを縫うコツの本でお勧めは、やっぱり次の本ですね。

ニット縫製の基礎を知りたいときに

>>クライ・ムキ ニットソーイング

ニットを縫うのにあると便利な道具の説明や、ニットを縫うコツについてわかりやすく説明されています。作品の実物大型紙も付いているので作品を縫いながら基礎の勉強ができます。クライさんの本は写真が見やすいのがいいです。

一つ難があるとしたら、クライさんオリジナルのロックミシンでの説明なので、糸調子のダイヤルの合わせ方などが市販ミシンでは無いこと。でもこれは自分のミシンの説明書を見れば確認できることなので、ロックミシンでのニット縫製について知りたいのでしたら文句なしでお勧めします。
本の詳細


>>簡単に縫えるおしゃれ着

実物大パターン付きの型紙本ですが、生地への合印の入れ方、ロック糸の糸始末など、ニットを綺麗に縫うコツがたくさん載っていて「基礎を学びながら実際に縫ってみましょう」という構成になっています。クライさんと似てますがこちらのほうがコツも作品もたくさん載っています。詳しい写真入りでの順を追っての解説は2着のみですが、その他のデザインもちゃんとわかりやすい図説付きになっています。

ただし難点があります。おしゃれ着とタイトルについていますがシルエットはミセス向きですので、付属の型紙は人によっては無用なものとなるでしょう。ゆったりしたシルエットが好きな人やお母さんに縫ってあげるのには重宝するかもしれません。アイテムはカットソーからワンピース、ウエストゴムのパンツやスカートなど28型です。
本の詳細



もうちょっと色々な詳しい縫い方を知りたくなってきたら、こちらの部分縫い本がお勧めになってきます。

初心者から脱出したいときに

>>工夫されたあきの縫い方

洋服の「あき」を特集した解説本。例えば、ブラウスの前端見返し処理、前立の縫い方も複数の種類が載っています。比翼仕立てから袖口のあき、ボトムのファスナーあき、ベンツあき。洋服にはたくさんのあきがあることに改めて気づくことでしょう。縫製手順に沿ってわかりやすい写真付きの解説で、この本を買って役に立たないなんて言う人はいないと思います。本を開いた最初のほうに、まち針なしで綺麗に縫うコツが載っているのもポイント高いと思います。
趣味で縫う個人の方は特に、丁寧に簡単に縫えるテクニックが満載のこのシリーズはバイブルになるでしょう。
本の詳細



パタンナーの立場からこの本を見ると、「工業パターンを縫う人だ」というのがわかります。本の帯に「プロの現場テクニックを・・・」と書いてあるのも頷けます。ただし、サンプル縫製というのも同時にわかります。本の裏表紙を見たらサンプル縫製工場の経験を活かし・・と書いてありました。

何が違うのかと言いますと、サンプル縫製は基本的には1人が1着を縫います。量産縫製はたくさんの人が縫います。そして一着を縫い上げる時間が違います。量産のほうが早いです。また、その人によりますがサンプル縫製屋さんのほうが丁寧に上手に縫える人が多い。何を言いたいのかと申しますと裏話に近いのですが、サンプルではできた縫製仕様を量産では変えることがあります。そのほうが効率よく早く縫える場合です。だからこの本を見たときに、「すごく納得!」という縫い方が多いですが、「こうしたらもっといいのに」というのも正直あります。少しだけですけどね。

佐藤喜美枝さんはきっと、ほどよく値段のいい商品のアパレルのサンプルを縫っているんだろうなぁ。。。というのもわかります。わかるんですよ、縫製の仕方で洋服のお値段も。私が勤めていた会社ではお付き合いはなかったですけどね。



>>工夫された衿・衿ぐりの縫い方
上と同じシリーズです。
衿は衿です。衿ぐりとは衿なしのことで、ラウンド、Vネック、ボーネック(結ぶタイプ)などたくさん載ってます。テーラードカラーについては特に詳しいです。この本も写真も説明もわかりやすいです。とってもお勧めのシリーズです。
本の詳細


>>工夫されたポケットの縫い方
上と同じシリーズです。
ポケットも種類豊富です。ファスナー付きから、脇あきポケットまで幅広く載っています。今年でしたら「マチ付きポケット」は特に使ってみたいディテールではないでしょうか。この本も写真も説明もわかりやすいです。
本の詳細


もう少し違った視点で知りたい時に

>>縫い方の基礎の基礎
この本は写真がたくさん載っていますが少し小さめで、解説文が簡略化されています。
「基礎の基礎」というタイトルですが、ある程度縫える方じゃないと読みこなすのは難しいと思います。
上でお勧めした「工夫された〜」シリーズとは違う方法はないの?そんな方にお勧めする本です。

「工夫された〜」シリーズと同じ説明のものもありますが、工夫シリーズとは違う説明もあるのが良い点です。解説文が簡略されている分、頭の中で縫製を組み立てできる人向きの本ではありますが、もっとこうしたら良い?と縫製について色々と考えるのが好きな人にとっては興味深い本になります。
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