ロックミシンに使う糸の太さについて・・・FAQ集

ニット縫製時にはロックミシンには何番糸を使うの?

ニット縫製で頂く質問です。
4本ロックミシンでの話しになりますが、他の本数でも基本は同じです。


<<ナイロン糸は何番?>>
針糸に「ナイロン糸」を使うことが多いですが、これは「50番」になります。
綿ブロード(布帛)などを縫う時に使う「シャッペスパン」などは「60番」ですから、それよりもナイロン糸のほうが太いです。

「数字が小さいほうが太い」のは変な感じですが、「番手」単位は日本特有の文化です。
『同じ太さのロープ(綱)を作るのには、細い繊維だとたくさん必要。だから60番よりも90番のほうが細い。』
そんな理屈です。わからなくても大丈夫です。90番は細いんだで十分ですよ。


<<90番のスパン糸について>>
ロック用のスパン糸には「60番」と「90番」があります。当然、90番のほうが細いです。
この糸は「布帛」の縫代始末(端ロック)に使うことが多いです。
ロックミシンを買ったときに、最初にセットされているのも90番です。
大抵の人が持っているのがこちらでしょう。


<<60番のスパン糸について>>
90番よりも太い糸になります。


<<4本全部スパン糸で縫う時>>
スパン糸4本でニット生地を縫うのであれば、最低でも60番を針糸に入れるべきです。
理由は太いので丈夫だからです。もちろん4本全て60番でも構いません。

ただし60番は糸が太い分、縫代が少しゴロゴロします。
薄い生地のときは、ルーパー糸に90番を使うほうがゴロゴロしません。
この場合は90番だと弱いので、針糸にナイロン糸を使うことになります。


<<針糸にナイロン糸を使う時>>
ニット縫製では針糸に「ナイロン糸」を使うことがあります。
これはナイロン糸が丈夫な性質を持っているためです。

針糸にナイロン糸を使う場合、これは50番手ですから
バランスから考えると、その他の糸は60番が良いとなります。
でも実は90番を使っても問題はありません(趣味の範囲での話しです)。

4本ロックの縫い目で大事なのは、針糸に来る糸が丈夫であることです。
これが縫い合わせの縫い目になるからです。
スパン糸90番4本では弱いですが、
「針糸:ナイロン糸」「ルーパ糸:スパン90番」の組み合わせは丈夫に仕上がります。


<<ロックミシン糸の在庫に耐えられる?>>
60番も90番も揃えていたら、大量のロックミシン糸を揃えることになります。
布帛も縫うのであれば、よほど特殊な生地を除いて90番のみでも構いません。
ただしこの場合は、針糸にナイロン糸を使うようにします。
それでもロックミシンを2種類ずつ揃えることを思えば、収納も楽になります。


<<決まり事はあるようで無い>>
ゆるみがたっぷり入ったTシャツでしたら、スパン糸4本で構いません。
縫い目が伸びないと着られない服には、ルーパーにウーリー糸を使わないと着られません。
また、生地の厚みや伸び方によって使う糸は変わります。
ですから「ニット縫製=この糸」という決まり事はありません。
臨機応変に使いましょう。


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